今回は「タイミングチャート(タイムチャート)」についてです。
1.初めに
わからない用語を調べた際、用語の説明をするために他の用語が出現してくるので結局何を意味するのかわからなくなったという経験はありませんか?
私は結構あります。
特に、業界特有の用語なんてその業界の方は知ってて当たり前のように使用してくるので、全く解読できなかったりします。
残念ながら、本ブログに関しても同じことが言えます。
人それぞれどこまで理解しているかは当然異なってきますので、万人が理解できる記事を書くというのは不可能なのです。
超初心者に合わせて毎回基礎中の基礎から説明してたら本題に入れませんからね。
なので、本サイトでは基本的な用語から専門的な用語まで個別にまとめ、簡単に検索できるような構成にしてあります。
もしわからない単語が出てきたら、画面右もしくは最下部に表示されている「サイト内を検索」から用語を検索するか、トップの「用語集」ボタンにまとめた取り扱い用語一覧から目的の用語を検索してみてください。
2.タイミングチャートとは?タイムチャートとは?
タイミングチャートとは、複数の信号の関係を時間軸で表した図のことです。
タイミング図やタイムチャートと呼ばれていることもあります。
[chart]で[表・図・早見]という意味になるので、何となく言葉の意味は想像できますね。
タイミングやタイム(時間)の関係を見てとれる図というわけです。
タイミングチャートは、ある動作を言葉で表そうとすると何かと不便な時によく使用されます。
日本語にしにくい用語を横文字にするような感覚です。
例えば、スイッチAとスイッチBが同時にONになるか、スイッチCがONになったタイミングでのみ出力がONになる論理回路があったとします。
回路を図で表すと、以下のようなイメージになります。
このレベルではまだ言葉の説明でも理解はできるのですが、ここに条件が追加されていくとちょっと把握するのが面倒になってくるんですよね。
そこで、直感的にわかりやすくなる図としてタイミングチャートを用いている場合があります。
試しに図1をタイミングチャートで表すと、以下のようになります。
横軸を時間として、縦に関連する各信号のON/OFF状態などの情報を並べるわけですね。
そうすれば、ある時間帯の各信号状況の相関が見てわかるようになります。
下図の①の区間ではスイッチA・スイッチB・スイッチCが全てONになっている時に、出力がONになっています。
②の区間ではスイッチA・スイッチBはONでスイッチCがOFFになるので、スイッチA・スイッチBが同時にONになることによって出力がONになっています。
このようにタイミングチャートを読み取るのです。
パッと見で信号同士の関係がわかるのが利点なので、論理が複雑になればなるほどタイミングチャートを使う意味が出てきます。
電子部品のデータシートなんかを見ていると、「ある信号の立ち上がりには実際は何μsの遅れが生じる」・「クロック信号に対してどんなタイミングでデータの送受信を行う」などの情報がタイミングチャートの形で記載されていることが多いです。
3.まとめ
タイミングチャート(タイムチャート)とは、複数の信号の関係を時間軸で表した図のことです。
以上、「タイミングチャート(タイムチャート)」についてでした。