今回は「定格」についてです。
1.初めに
わからない用語を調べた際、用語の説明をするために他の用語が出現してくるので結局何を意味するのかわからなくなったという経験はありませんか?
私は結構あります。
特に、業界特有の用語なんてその業界の方は知ってて当たり前のように使用してくるので、全く解読できなかったりします。
残念ながら、本ブログに関しても同じことが言えます。
人それぞれどこまで理解しているかは当然異なってきますので、万人が理解できる記事を書くというのは不可能なのです。
超初心者に合わせて毎回基礎中の基礎から説明してたら本題に入れませんからね。
なので、本サイトでは基本的な用語から専門的な用語まで個別にまとめ、簡単に検索できるような構成にしてあります。
もしわからない単語が出てきたら、画面右もしくは最下部に表示されている「サイト内を検索」から用語を検索するか、トップの「用語集」ボタンにまとめた取り扱い用語一覧から目的の用語を検索してみてください。
2.定格とは?
定格[rating]とは、機器を安全に適正使用するための仕様・使用限度のことです。
定格○○という用語があった場合、それは“○○の仕様”を表しているわけです。
例えば、家電製品の取扱説明書を読むと、大体定格電圧はAC100V~240Vと書かれているはずです。
これは、『交流電圧100V~240Vでの使用が適正で、この範囲外での使用は故障に繋がるから止めましょう』という意味になります。
実際、この表示をされてる家電製品をAC60Vで使おうとするとおそらく動作しませんし、AC300Vで使おうとすると過電圧で内部回路が破壊されたり熱が発生しやすくなります。
ある程度マージンを持たせているのが普通なので、もしかしたらギリギリ動けてしまうかもしれませんけどね。
それでも定格を守らずに機器を使用した場合はメーカの指定した使用方法を守らなかったことになるので、後ろ暗いことをするくらいなら最初から定格を守りましょう。
この例だと範囲内で使用すれば良いだけだと見るからにわかるので簡単に破られることはないのですが、過負荷(想定されている以上の大きな負荷)を繋いでしまって火災なんかに結びついている事例はよくあります。
過負荷を繋ぐと過電流(定格電流を超える大きな電流)が流れてしまうので、電線が発熱して電線被覆が溶け、焼損したりするわけです。
要するに、大量の電気製品を一気に繋いだりして、キャパオーバーになっているのです。
どの程度の負荷を接続できるのかは取説や仕様書を確認すれば載っているはずなのですが、接続上繋ごうと思えば繋げてしまうことが多いので、火災は無くならないのでしょうね。
電源タップにタコ足配線して発火したりするのも、ここで説明した過負荷からの定格電流超えコンボというわけです。
電気系に詳しくない人用にもう一つ例を挙げておきますね。
例えば、一日に必要になるエネルギー量が大体2000~2400kcalの人がいたとします。
この人が毎日3000kcal分の食事をしたとすると、600kcal以上の余剰が発生します。
この余剰分は長い時を経て脂肪となって体に蓄積されていきます。
要するに太ります。
この例の場合、体を維持するための定格が2000~2400kcalなのに、定格をオーバーし続けたのでカロリーを消費し切れずに太ってしまったわけですね。
3.まとめ
定格とは、機器を安全に適正使用するための仕様・使用限度のことです。
以上、「定格」についてでした。