今回は「ニュアンス」についてです。
1.初めに
横文字とは本来西洋の文字や言語を指しているものです。
西洋では文字を左から右の方向、つまり横方向に書くから“横文字”です。
なのですが、昨今では外来語・カタカナ語を指していることが多いです。
『結果にコミット』とか『ニアリーイコールだから』などのカタカナ部分が該当します。
たまに使われるならまだしも、頻繁に使用されると何か微妙な気持ちになるんですよね。
新しく身に着けた知識をひけらかしたい方や自分を有能だと誇示したい方が多用する傾向があるので、覚えがある方はちょっと行動を省みましょうね。
新卒で入社したばかりの子に自慢げに語ってるオッサンが多いんです。
今回はそんな横文字の意味について簡単に紹介していきます。
横文字を使うことが“悪”ということではありませんし、寧ろ知っていないと恥ずかしいものもあるということは念頭に置いておきましょう。
個人的には日本語にすると適切な言葉が無いような場合と、相手がその横文字を使ってきた場合のみ横文字を使うことをおすすめします。
まとめてある内容は基本中の基本で、『おそらくこんな意味なんだろうな』と理解してもらうのを目的としています。
わかりやすくがモットーです。
なので、難しい言い回しは極力避けますし、形式ばった書き方だと拒否反応が起きる方もいそうなので言葉遣いもゆるゆるにしていきます。
用語の一覧は本ブログトップの「用語集」というボタンから閲覧できるので、他にも気になる用語があったらそこを覗いてみてください。
ちなみに、縦方向にも横方向にも書くことがある中国語のような言語は横文字とは言いません。
2.英語の綴りと意味
ニュアンス ⇔ nuance
意味:微妙な差異・ニュアンス
語源はフランス語の[nuance]らしいです。
意味は、[意味合い・色彩・強弱・精妙さ]など。
英語としてもフランス語をそのまま外来語として使用しています。
3.実際の使われ方
ニュアンスの意味は「意味合い」で合っているのですが、中々抽象的でイメージがしづらいですよね。
なので、「会話や文章などに含まれる微妙な意味の違い」や「話し手が言葉にしていない意図」のことだと考えてみてください。
国語のテストによく出てくる「登場人物の気持ちを答えなさい」みたいなものがニュアンスです。
それでもわかりづらいと思いますので、例え話をしますね。
事故にあって入院しているAさんのお見舞いにBさんがやってきたというシチュエーションがあったとします。
そこでBさんは『Aさんが入院している間に行われた授業の内容は、私がノートを取っておいて後で教えてあげるね!』と言ったとします。
この言葉だけだと好意的な“意味合い”に取れますが、もし以下のような前提条件があったらどうでしょう?
AさんとBさんは仲が悪く、常日頃からお互いに陰口を叩き合っている。
よくある陰湿なヤツらですね。
こうなってくると、Bさんの発言はどう取れるでしょうか?
必ずしも好意的とは受け取れなくなりませんか?
もしかしたら本当に事故に遭ったAさんのことを心配しているかもしれませんが、言葉通りに受け取ってよいものか悩みどころです。
言葉ではAさんのためにノートを取ってあげると言っていますが、上から目線で見下し気味に『ノート取っておいてやるよ』という“意味合い”での発言かもしれません。
もしかしたら、わざと授業の内容を穴あきにしたノートを用意するなどの嫌がらせの意図を含んでいるかもしれません。
これが、ニュアンスを意味する「会話や文章などに含まれる微妙な意味の違い」や「話し手が言葉にしていない意図」です。
Bさんの発言の“意味合い(ニュアンス)”が受け取り方で大きく変わるでしょう?
このように、主観的で不確かな考えがニュアンスなので、不透明な事柄に対して曖昧な表現をしたい場合はニュアンスという表現は便利なものとなります。
『多分肯定的なニュアンスだろう』という具合ですね。
その為、ビジネスシーンでニュアンスという言葉を多用すると中身を伴っていない発言になり兼ねないので、使い方はしっかりと選びましょう。
ちなみに、ニュアンスは芸術分野において「色や音などの微妙な差異」を表す用語としても使用されるようです。
似たような絵があったとしたら、『これらの絵はニュアンスが似ているね!』と言うこともあるのです。
なんか違和感がありますね…。
総じて、言葉にするのが難しい雰囲気を伝えたい場合にニュアンスという用語を使うのです。
以上、「ニュアンス」についてでした。