今回は「ディレーティング」についてです。
1.初めに
わからない用語を調べた際、用語の説明をするために他の用語が出現してくるので結局何を意味するのかわからなくなったという経験はありませんか?
私は結構あります。
特に、業界特有の用語なんてその業界の方は知ってて当たり前のように使用してくるので、全く解読できなかったりします。
残念ながら、本ブログに関しても同じことが言えます。
人それぞれどこまで理解しているかは当然異なってきますので、万人が理解できる記事を書くというのは不可能なのです。
超初心者に合わせて毎回基礎中の基礎から説明してたら本題に入れませんからね。
なので、本サイトでは基本的な用語から専門的な用語まで個別にまとめ、簡単に検索できるような構成にしてあります。
もしわからない単語が出てきたら、画面右もしくは最下部に表示されている「サイト内を検索」から用語を検索するか、トップの「用語集」ボタンにまとめた取り扱い用語一覧から目的の用語を検索してみてください。
2.ディレーティングとは?
ディレーティング[derating]とは、部品を定格値内で余裕を持って動作させることです。
定格とは、機器を安全に適正使用するための仕様・使用限度のことです。
では、定格ギリギリの値で部品を使用するのは問題無いと思いますか?
答えは、“使用上問題は無いけど寿命が縮む”です。
例え話をすると、ゆっくりウォーキングし続けるのが定格に余裕を持たせた状態で、小走りし続けるのが定格ギリギリの状態だとイメージしてください。
後者の方が早く体力を消費してバテるでしょう?
それと同じで、部品も寿命が縮んでしまうんですよ。
そこでディレーティングという考え方が重要になるわけです。
ただ、部品によっては余裕を持たせれば良いというわけでもなく、定格に対して使用条件を抑えすぎるとそれはそれで動作が不安定になります。
ゆっくり歩き過ぎてサボるわけですね。
この辺りはデータシートをよく見て判断しましょう。
最低動作電圧などが載っているはずです。
ちなみに、ディレーティングを考慮するためのデータとして、ディレーティングカーブと呼ばれるグラフがデータシートに載っていることがあります。
仮に、使用温度に対する負荷率を描いたディレーティングカーブが載っていた場合、『○○℃までは負荷率100%で使っても問題無い』、『××℃からは負荷率80%まで落とす必要がある』などの情報が読み取れるようになっています。
部品を選定する時はとにかくデータシートをしっかりと確認しましょう。
3.まとめ
ディレーティングとは、部品を定格値内で余裕を持って動作させることです。
以上、「ディレーティング」についてでした。