今回は「クロック信号(CLK/MCLK/WCLK/BCLK)」についてです。
1.初めに
わからない用語を調べた際、用語の説明をするために他の用語が出現してくるので結局何を意味するのかわからなくなったという経験はありませんか?
私は結構あります。
特に、業界特有の用語なんてその業界の方は知ってて当たり前のように使用してくるので、全く解読できなかったりします。
残念ながら、本ブログに関しても同じことが言えます。
人それぞれどこまで理解しているかは当然異なってきますので、万人が理解できる記事を書くというのは不可能なのです。
超初心者に合わせて毎回基礎中の基礎から説明してたら本題に入れませんからね。
なので、本サイトでは基本的な用語から専門的な用語まで個別にまとめ、簡単に検索できるような構成にしてあります。
もしわからない単語が出てきたら、画面右もしくは最下部に表示されている「サイト内を検索」から用語を検索するか、トップの「用語集」ボタンにまとめた取り扱い用語一覧から目的の用語を検索してみてください。
2.クロック信号とは?(CLK/MCLK/WCLK/BCLK)
クロック信号とは、動作タイミングを合わせるために一定の周期を繰り返す信号のことです。
CLOCK(時計)の役割を持つ信号ということです。
信号名としてはCLKやCKと省略されていることが多いです。
電子機器には様々なICが搭載されていて、あるICと別のICが通信していることは何ら珍しいことではありません。
これらのICの伝送路は一本で構成していることが多く、この場合は片側のICがデータを送信している時はもう片側のICがデータを受信する構えを取っている必要があります。
キャッチボールで投げ手と受け手がいるようなものです。
キャッチボールをする時に、お互いにボールを用意して同時に投げたりしないでしょう?
そこで役に立つのがクロック信号です。
クロック信号は一定間隔でHighレベルとLowレベルが切り替わります。
所謂方形波というヤツです。
なので、片側のICはHighレベルの時に送信/Lowレベルの時に受信、もう片側のICはLowレベルの時に送信/Highレベルの時に受信という具合に設定することで、一定間隔でデータの送受信ができるようになります。
要するに、時計を見ながら○秒経過するごとに送信受信を切り替えているようなものです。
このクロック信号を利用して何かを同期させている場合、その信号はSYNC(synchronizationの略称)と表示されていることがあります。
基本的にはクロック信号が立ち上がるタイミングでデータを読み取るようになっているので、クロック信号の立ち上がりのタイミングで入力信号が変化しないように時間的余裕を設けているのが一般的です。
データを読み取っている最中にデータが0から1に変化したら困るでしょう?
ちなみに、クロック信号の種類としては、マスタークロック(MCLK)・ワードクロック(WCLK)・ベースクロック(BCLK)などが存在します。
何に使用するクロック信号なのかわかりやすいように、名称が変わっているだけですけどね。
マスタークロックはその名の通り、マスター機(親機)とスレーブ機(子機)の動作タイミングを合わせるためのクロック信号です。
マスター機→スレーブ機にまとめて送りつけます。
ワードクロックは名称からは想像しづらいのですが、音声信号をデジタル伝送する際のクロック信号を指しています。
ベースクロックは、コンピュータ内部の各装置の通信タイミングを合わせるためのクロック信号です。
マザーボード上のCPU・メインメモリ・ストレージなどの間でバスを通じて通信する際に使用します。
外部クロック・外部バスクロックとも呼ばれています。
単純にクロック信号といったら、このベースクロックのことを指していることが多いです。
また、BCLKに関してはビットクロックを指していることもあるようなのですが、ビットクロックについては調べてもあまり情報が出て来なかったです。
どう言ったものなのかハッキリしたら追記しようと思いますので、参考程度に留めておいてください。
3.まとめ
クロック信号(CLK)とは、動作タイミングを合わせるために一定の周期を繰り返す信号のことです。
以上、「クロック信号(CLK/MCLK/WCLK/BCLK)」についてでした。