今回は、「第一角法と第三角法」についての説明です。
1.初めに
第一角法と第三角法をご存じでしょうか?
どちらも立体空間(3次元)にある対象物を水平と垂直の2方向から投影することでその形状を平面(2次元)におとす方法を指しています。
このことから、正投影法・正投影図法とも呼ばれています。
簡単に言えば、立体的なものを上下左右から眺めた図を描く方法ということです。
対象物の形状を表すのに適した方法で、無意識化で第三角法を描いたことがある人はいるはずです。
元々第一角法が存在していて、第一角法を真似して描いてできた偶然の産物が第三角法だという逸話を聞いたことがありますが、正しい情報なのかはよくわかりません。
気になる方は別途調べてみてください。
※ 基本的に私のブログは「簡単にまとめる」、「ゆるく理解する」を信条としているので、歴史とかに触れることは基本ありません。
2.第一角法とは?
言葉では理解しづらいので、基本は図でイメージすることをおすすめします。
ちなみに、図から対象物の形を理解しやすい方が第三角法だと覚えておくといいです。
サイコロを第一角法で描いた場合、図1のようになります。
…知らない人はいないと思いますが、サイコロは対になる面同士を足すと7になりますからね?
さて、図1を見るとおそらく違和感があるかと思います。
立体を平面にしてイメージする時は、普通右から見た図は右に、上から見た図は上にあると認識するからですね。
第一角法の場合、図1のように正面図に対して右側に左側面図、下側に上面図といった具合に知らない人が見ると混乱する描き方となります。
その為、第一角法という描き方を知らずに製品の2DCAD図面をダウンロードすると後々大きなミスに繋がり兼ねません。
しっかりとダウンロードした図面がどの正投影法で描かれているかを意識する必要があるということですね。
私は仕事上必要になったので2DCADのデータを探してダウンロードする際に、第一角法と第三角法どちらをダウンロードするかを迫られたので調べてこうしてまとめているわけです(笑)
3.第三角法とは?
第一角法同様に実際に図で見てましょう。
先程述べたように、図から対象物の形を理解しやすい方が第三角法です。
サイコロを第三角法で描いた場合、図2のようになります。
第一角法と違ってこちらはすんなりイメージできると思います。
右から見た図は右に、上から見た図は上にありますからね。
実際の視点を意識した描き方が第三角法と言えます。
4.日本ではどちらが一般的?
日本の場合、JIS規格(日本工業規格)で一般的には第三角法で表すように書いてあります。
わかりやすい方でよかったですねー。
また、ヨーロッパでは第一角法、アメリカでは第三角法が主に使用される模様。
npn、pnpといい、世界規模でもう少し統一しないのかね?まあ、一般人には関係ないか。
以上、「第一角法と第三角法」についての説明でした。