【知っておきたい基本のマナー】 メールにおける敬称の使い分け ~様、御中、各位、殿の使い方~

ルール
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社会に出ると、上司と部下の関係ができたりお客様と交流する機会というものが出てきます。
学生時代は多少失礼でも問題無かったことも、社会に出ると大事になり兼ねません。
ということで、最低限のマナーを確認できるようにまとめてみました。

今回は、メールにおける敬称の使い分けについてです。

1.初めに

社会に出るとメールを使う機会が激増します。
取引先との連絡や、部署を跨いだデータのやり取りがあるからです。
そんな時に最初に悩むのは敬称ではないでしょうか?

今回はそんな敬称の使い方について簡単にまとめてみました

ちなみに、こうしてまとめるに至った経緯は、上司に当たる方に見積依頼のメール確認依頼を出したら、株式会社に“様”をつけたり、[株式会社××御中 △△様]という謎の修正をされたからです

40歳50歳を超えても間違えてる人は間違えてるんですよね。
誰か偉い人が指摘してあげてよ…。

2.“様”はどんな場合に付ける敬称なのか

“様”は、特定の個人を対象とする際につける敬称です。

“人名”様

株式会社×× “人名”様

株式会社×× “人名(役職上)”様 “人名(役職下)”様

□□係 ご担当者様

一番最後に特定の個人名が来る際は、基本的に“様”を付けます

個人名がわからない場合にご担当者様と付けて誤魔化すことも可能です。

メールの場合は宛先が複数あることがありますが、そんな時は役職が上の方から順番に“様”を付けていきましょう
間違っても[株式会社××御中 △△様]とかいう意味不明な書き方はしないように注意してください。

3.“御中”はどんな場合に付ける敬称なのか

“御中”は、組織や団体を対象とする際に付ける敬称です。

株式会社×× 御中

株式会社×× △△営業所 御中

組織は複数の人で構成されています。
その組織内の人たちの誰かに向けたメールなら“御中”になるということです

例えば、申請書を事務員の方にメールで送付する必要があったとします。
ですが、事務所のどの人に送ればいいのかわからなかったとします。
そんな場合は事務所名の後ろに“御中”を付けることで誤魔化しが利くということです。

4.“各位”はどんな場合に付ける敬称なのか

“各位”は、“御中”と同じく組織や団体を対象とする際に付ける敬称です。

関係者各位

取引先各位

従業員各位

ただ、御中とは決定的な違いがあります
それは、“御中”は組織内の誰かを対象としているのに対し、“各位”は組織内の全員を対象としているという点です。

“各位”が付いてくるメールは、週報・月報などの定期連絡が多いです。
『定期的に情報を発信するから皆確認してね』という意図が含まれているわけです。

ちなみに、“各位”は目上の方にも目下の方にも使えるらしいのですが、あまり目上の方に使うような敬称ではないという意見もあります。
なので、対象に目上の方も含まれる場合は“皆様”にしておくのが無難です。

5.“殿”はどんな場合に付ける敬称なのか

“殿”は、目上の方が目下の方に対して用いる敬称です。
社内の正式な文書ではまだ見かけますが、個人で使用することはほぼないでしょう。

というのも、「目上から目下へ」という構図が出来上がっているので、間違えて取引先相手の名前に付けたりすると普通に失礼に当たるからです

だったら別に全部“様”を付ければ良い話ですからね。

6.件名に組織名を入れるな

ついでだからこれも書いておきます。

メールの悩みどころの一つに「件名をどうするか」があります。

基本はメールの意図がわかるように短く簡潔にまとめることを意識すれば良いのですが、たまに件名に組織名(株式会社××など)を入れるように指示してくる上司がいます
おそらく、『郵便物の方のメールでは最初に組織名が来るから』、『メールの管理をしやすくするため』などの意図はあるのでしょうが、メールにおける件名は「相手に何のメールなのか伝えること」が主目的です
なのに会社名が件名になっているのは明らかにおかしいですよね?

なので、そんなローカルルールは無視しましょう。
相手によっては失礼に感じ取られてしまいますよ?

7.最後に

敬称を扱う上で一番気を付けておきたいのは、二重に敬称を使わないという点です。

[株式会社××御中 △△様]とか[関係者様各位]とかですね。

敬語と一緒で、二重に使用するのは基本的にダメです。
ただ、[お客様]のように一つの単語として扱われている場合は[お客様各位]という表現が正しくなってしまうというややこしさがあります。

困ったら一番無難と思える表現を模索しましょう。

以上、メールにおける敬称の使い分けについてでした。