【Outlookの手引き】 ハイパーリンクの設定方法とハイパーリンクがうまく機能しない時の対処法

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広報・連絡・物品の発注依頼など、仕事とメールは切っても切れない関係ですよね。
そして、メールと言えばMicrosoft社のOutlookを使用している場合が多いでしょう。
そんなOutlookのちょっとした小ネタや困った時の対処法をまとめてみました。

今回はハイパーリンクの設定方法とハイパーリンクがうまく機能しない時の対処法についてです。

1.初めに

メールのやり取りをしている際、参考資料となるWebページや共有フォルダなどのリンクを貼り付けることはありませんか?
そんな時は、対象のリンク先のURLをメールにコピー&ペーストすれば問題無くリンクを貼りつけられるはずです。
ハイパーリンクというヤツですね。

この時、ただURLをコピー&ペーストするだけだとURLがそのまま表示されますが、文字列を選択しながらハイパーリンクを設定することで好きな文字列をハイパーリンクとして機能させることができます
なのですが、ハイパーリンクを設定しようとしているのに設定画面が立ち上がらない場合があります

ということで、今回はハイパーリンクの設定方法と、ハイパーリンクがうまく機能しない理由と対処法について解説していこうと思います。

2.ハイパーリンクの設定方法

まずは、通常のハイパーリンクの設定方法について解説していきます。
『それは知ってる』という方は、次項へ進んでください。

Outlookにてハイパーリンクを設定する最も簡単な方法は、リンク先のURLをそのままコピー&ペーストすることです。
ハイパーリンクを挿入したい箇所にカーソルを合わせた状態で貼り付けを行えば、普通にハイパーリンクを設定することができます。

図1

この方法でも別に問題は無いのですが、この表示だとURLがそのまま表示されているだけなので見づらいですよね。
気の知れた相手なら別に良いのですが、Outlookは会社などで使用することが多いツールなので、目上の方や対面したことの無い方へメールを送る機会が多いです。
そんな他人に対して送るメールでこの表記にしておくのは憚られますよね?

ということで、URLをそのまま表示するのではなく、自分で指定した文字列を表示させる手順についても説明します。

まず、ハイパーリンクに設定したい文字列を入力します。
この文字列を選択した状態で右クリックし、「リンク」を選択します。

図2

すると、ハイパーリンクの設定画面が表示されますので、ここでアドレス欄にリンク先のURLを入力して「OK」を押します。

図3

この設定を終えると、選択した文字列が青色下線表示に変わり、ハイパーリンクとして機能するようになります

図4

ちなみに、「メッセージ」の「挿入」の中にある「リンク」をクリックすることでも同様の設定が可能です。

図5

3.ハイパーリンクがうまく機能しない理由

では、本題のハイパーリンクがうまく機能しない理由について触れていきます。

まず、ここで言う「ハイパーリンクがうまく機能しない」というのは、「対象の文字列を選択してハイパーリンクの設定をしたいのに設定画面が表示されない」という状況を指しています。
要するに、図4のようなハイパーリンクを作りたいのに、右クリックしてリンクを押してもハイパーリンクの設定画面が立ち上がらないのです。
普通のコピー&ペーストのURLそのままのリンクは作成できるんですけどね。

図4 再

仮にこの状態でハイパーリンクの設定をしようとした場合、下図のように「ファイル検索(S)」及び「リンクを挿入(I)」が選択不可になっているかと思われます。

図6

この状態で「リンク」をいくら押しても、ハイパーリンクの設定画面が表示されないのです。
クリック自体はできるので、初めてこの現象に遭遇すると焦るんですよね。
いつも当たり前のようにやっていたことができなくなるって衝撃なんです。
朝目覚めて声が出なくなっていたら焦るでしょう?

では、どうしたらこの状態になるのかというと、メールの形式が「Aa HTML」になっていないとこの状態になります。

Outlookメッセージの形式の種類

普段から意識することはまず無いのですが、Outlookメールの形式は以下の3種類存在します。

  • Aa HTML
  • Aa テキスト
  • Aα リッチテキスト

これらのメール形式が異なると、文字の書式設定(フォント・太字・色変更など)や画像の表示設定などが変わってきます

ただ、メール送信者側が自分でメール形式を選択してメールを送付することができますが、メール受信者側で表示されるメール形式はメール受信者側の設定に依存します

例えば、メール送信者側がAa HTML形式でメールを送ってきたとしても、受信者側がAa テキスト形式に設定していたら普通はAa テキスト形式で開かれるのです。
…Aa テキスト形式で開かれると調べると書いてあるんですけどねぇ。

設定方法については後で触れますが、現状自分のパソコンで受け取っているメール形式は実は画面上部にしれっと表示されています

図7

それぞれどんなメール形式なのか簡単に説明しますね。

Aa HTML形式

最も一般的な表示形式です
デフォルト設定ではこの形式になっています。

HTMLとは、マークアップ言語(文字列に意味を持たせて文章の構造を指定する手法)の一つのことです。
本ブログのようなWebページを作成するために使用される言語がHTMLです。

普段使いしていますが、文字を太くしたり、斜体にしたり、色を変更したり、本文中に画像を貼り付けたりといった機能はAa HTML形式だからこそ実現できています。

Aa テキスト形式

名称通りテキストしか使用できない表示形式です
テキストを入力する機能しかないので、文字を太くしたり、斜体にしたり、色を変更したり、本文中に画像を貼り付けたりできません。
Aa HTML形式しか使ったことがないとびっくりですよね。
画像なんて本文中に含むことができないので、メールに添付して送付するしかないんですよ。

Aa テキスト形式はデメリットばかり目に付きますが、しっかりメリットもあります。

まず一つは、機能を削っているので容量が軽く、送信にかかる時間が早いという点です。
昔はメールサイズの大きさがメールの送信時間に大きく作用してしまっていたので、ビジネスメールはAa テキスト形式で送るというビジネスマナーがあったらしいです。
昨今はAa HTML形式でも充分早く送信できるので関係無いですけどね。

二つ目は、あくまで文字情報のみを送信しているという点です。
滅多にないですが、未だに社用パソコンに不信なメールが届くことはあります。
不信なメールにはウィルスが仕込まれている可能性がありますが、このウィルスを仕込めるのはAa HTML形式です
その為、一時期ウィルス付メールが流行った際には、そこを懸念して敢えてAa テキスト形式でメールのやり取りをしている企業もあったようです。
Aa テキスト方式は文字情報のみを送信するので、ウィルスは仕込めないのです。

また、文字情報のみを送っているので、受信側がOutlook以外のメールアプリを使用していたとしても、エラーが発生することはほとんどありません。

Aα リッチテキスト形式

Outlook間でのメールのやり取りで使用されるMicrosoft社が作った表示形式です
その為、通常業務で利用することはありません。

一応Aa HTML形式のように文字形式の変更などはできるようですが、外部ネットワークへメールを送信する際はエラーが発生することがあるようです。

上記の説明を見ていて予想はついたかもしれませんが、ハイパーリンクはAa HTML形式でのみ利用できる機能になっています。
Aa テキスト形式では利用できません。
文字の太さも変えられないのに、ハイパーリンクの機能が生きているわけがないですよね。

だから、ハイパーリンクがうまく機能しなかったらメールの形式を疑うべきなのです。

4.一時的な送信メール形式変更方法

先述の通り、相手側からAa HTML形式以外の形式でメールが送られてきたとしても、メール受信者側の設定がAa HTML形式になっているのなら、Aa HTML形式で表示されるらしいです。
なのですが、私のパソコンの設定はデフォルトのAa HTML形式になっているのにも関わらず、メール返信時に何故かAa テキスト形式になっていたことがあります

この理由は調べてみましたが、バグなのか仕様なのかはよくわかりませんでした。
この状態でメールに返信しようとするとAa テキスト形式になってしまっているので、文字の書式変更やハイパーリンクの設定ができなくなってしまいます。

ただ、今のところ発生確率は非常に低いし対処は簡単ですので、とりあえずは問題が起こったら都度対処すれば良いかと思われます。

対処法は、「書式設定」の「形式」の中にメール形式が表示されているので、この中からAa HTML形式を選択するだけです。
こうするだけで送信メールがAa HTML形式に変更されるので、普通に文字の書式変更もハイパーリンクも利用できるようになります。

図8

ただ、注意点が一点ありまして、この「書式設定」というタブは別のウィンドウで開かなければ出てきません。
どういうことかと言うと、普通に開いたOutlookでは受信メールや送信メールなどを閲覧したり、スケジュールを確認したりできますよね?
このウィンドウで開いていると、「書式設定」というタブが消えるのです。

図9

メールをダブルクリックしたり、新規メールを作成すると別のウィンドウが立ち上がりますので、この状態でしかメール形式を変形できないんです。

5.永続的なメール形式変更方法

デフォルトがAa HTML形式なので基本的に変更する機会は無いかと思われますが、永続的にメール方式を変更する方法(デフォルトのメール方式を変更する方法)についても一応記述しておきます。

送信メールに関しては一時的なメール形式変更ができましたが、受信メールに関しては一時的にメール形式を変更することができません。
デフォルト設定はAa HTML形式ですので、もし受信メールを敢えてAa テキスト形式で開きたい場合は、根本的な設定を変更しなければいけないわけです。

送信メール設定

まず、「ファイル」から「オプション」を開きます。
Outlookのオプション画面が立ち上がるので、「メール」タブを選択します。
すると、一番上に「メッセージの作成」という項目がありますので、プルダウンリストの中から好きなメール形式を選択して「OK」を押しましょう。
これで設定変更完了です。

図10

また、メール送信時にAα リッチテキスト形式を利用していた場合、設定によっては勝手にAa テキスト形式に変換されて送信されることもありますので、そちらの設定方法も一応記述しておきます。
まあ、これもデフォルトではAa HTML形式になっているので、下手に弄らない限り関係は無いんですけどね。

先程同様に、「ファイル」から「オプション」を開き、「メール」タブを選択します。
この状態で下の方にスクロールすると、「メッセージ形式」という項目があります。
この中に「インターネット メールの受信者にリッチテキスト形式のメッセージを送信する際、以下の形式を使用する」とありますので、プルダウンリストの中から好きなメール形式を選択して「OK」を押しましょう。

図11

受信メール設定

送信メール設定時と同じく、「ファイル」から「オプション」を開きます。
今度は「トランスセンター」タブを選択し、「トランスセンターの設定」をクリックします。

図12

すると、今度はトランスセンターの設定画面が立ち上がるので、「電子メールのセキュリティ」タブを選択します。
ここに「テキスト形式で表示」という項目がありますので、「すべての標準メールをテキスト形式で表示する(A)」にチェックを入れることで受信メールをAa テキスト形式で閲覧することができるようになります。

こんなわかりにくい場所にあるので、意識的に変更しようとしない限りは受信メール設定がAa HTML形式でなくなることは無いでしょうね。

図13

以上、ハイパーリンクの設定方法とハイパーリンクがうまく機能しない時の対処法についてでした。