【初心者のための栄養雑学】 ビタミンとは? ~身体の調子を整える有機化合物~

食事
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

ビタミン、ミネラル、食物繊維など、体に良いイメージの栄養素ってありますよね?
ですが、具体的にどういった効能があるのでしょうか??
そんなふとした疑問をすぐに解決できるような記事でありたい。(願望)

今回は、ビタミンについての説明です。

1.ビタミンとは?

私たちの生命維持のために必要なエネルギー源となる栄養素は、糖質・たんぱく質・脂質です。
これらの栄養素のことを、三大栄養素と呼びます。

この三大栄養素の代謝を補助するような潤滑油として働いたり、体の調子を整えてくれる栄養素のことを、ビタミン・ミネラルと言います。
この二つの栄養素も加えた五大栄養素が私たちにとって重要となる栄養素です。
健康に生きるための重要な栄養素の一つがビタミンだと思ってくれれば良いです。

補足ですが、ビタミンは有機物(炭素・水素・窒素・酸素の何れかで構成されている)ミネラルは無機物(有機物以外の物質)という違いがあります。

ちなみに、生物によってビタミンになり得る物質は異なります。
人間にとってビタミンとして働く物質があっても、他の生物にとってはビタミンとして働かなかったりします。
ビタミンCなんかはそうらしいですよ。

2.ビタミンという物質があるわけではない

ビタミン[vitamin]と言えば、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEなど、様々な種類を耳にするかと思います。
実はこれ、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEなどの栄養素があるわけではありません。
機能別に分類して、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEという具合に呼び分けているだけです。

例えば、ビタミンAはレチノール・レチナール・レチノイン酸という物質の総称です。
レチノール・レチナール・レチノイン酸は、共通して「眼・皮膚・粘膜を健康に保つ」という効能があります。
つまり、ビタミンAは「眼・皮膚・粘膜を健康に保つ」ための物質を指していて、ビタミンAというグループに含まれているのがレチノール・レチナール・レチノイン酸なんです
その為、ビタミンAという物質は存在しないんですね。

スポーツの分類にサッカーや野球という運動がありますが、スポーツという運動は無いと言っているようなものです。

3.ビタミンはほとんど体内で合成できない

健康のためには重要となるビタミンですが、体内でほとんど合成できないという問題があります。
“ほとんど”と言っている通り合成できるにはできるのですが、微量過ぎて必要量を十分に得ることはできないのです。

なので、主に食料から摂取する必要があります。

「ビタミン・ミネラルが豊富」という謳い文句をよく見かけるかと思いますが、アレは体に良いからという理由もありますが、慢性的に不足気味になるからアピールポイントにしてきているのです

このように、食料から摂取する必要のある栄養素のことは、必須栄養素と呼びます。

4.脂溶性ビタミンと水溶性ビタミン

ビタミンには、脂溶性ビタミン水溶性ビタミンがあります。
名称通り、油に溶けるか水に溶けるかという違いです。
ただ、その違いが大きな差なんですけどね。

水溶性ビタミンは水に溶けるので、過剰摂取したとしても尿として体外に排出されます
それは明確なメリットではあるのですが、調理段階で水に溶けだして満足に摂取できなくなる可能性があります

脂溶性ビタミンは水に溶けないので、過剰摂取すると体外に排出する術がありません
逆に、脂肪に溶けるので、脂肪組織や肝臓に貯蔵され、体内で少しずつ消費されていきます。
その為、過剰摂取すると消費しきれなくなって逆に悪影響を与えてくる危険性があります
なので、脂溶性ビタミンの場合は1日当たりの摂取量に上限が設けられていることがあります。

ちなみに、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンは以下のように分かれます。

脂溶性ビタミン
  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ビタミンK
脂溶性ビタミン
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ナイアシン
  • ビタミンB6
  • ビタミンB12
  • 葉酸
  • パントテン酸
  • ビオチン
  • ビタミンC

※ ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチンはビタミンB群の1種。

5.ビタミン接種の指標について

人間に必要なビタミンは、先程述べた脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの計13種類です。
これらのビタミンが不足すると、疾病や成長障害が起こり得ます。
いわゆるビタミン欠乏症というヤツです。

だからと言って、過剰に摂取するのも良くないです。
日本では、厚生労働省が日本人の食事摂取基準によって各ビタミンの指標を定めています。
摂取不足の回避を目的とする3種類の指標、過剰摂取による健康障害の回避を目的とする指標、生活習慣病の予防を目的とする指標などがありますので、気になったら調べてみてください。

以上、ビタミンについての説明でした。