今回は、「ネットワーク構成に関する用語」についての説明です。
1.初めに
あるコンピュータと別のコンピュータが繋がることで、そこにネットワークが形成されています。
このネットワークの繋がり方なのですが、実は様々な形状が存在します。
数珠つなぎになっているような形状のものもあれば、親機に対して子機がいくつもぶら下がったような形状になっているものも存在します。
どういった通信をするかによって、最適な方法で繋いであります。
今回は、そんなネットワーク構成に関する用語であるノード・トポロジー・デイジーチェーンについて、触りの部分をわかりやすく説明していきます。
ちなみに、ノードとデイジーチェーンについては本来の意味や別の業界での意味も存在するので、IT業界に関わらなくても耳にする可能性がある用語となっています。
私は特にデイジーチェーンをお偉いさんの演説で耳にしますね。
2.ノードとは?
ノードとは、英語で[node]と書きます。
意味は[節点・節]です。
一般的な“ノード”は立方体の角部分のような骨組みの節合点のことを指しています。
建築における柱を固定するための土台部分のイメージです。
それに対して、IT業界におけるノードは“ネットワーク上の節点となるもの”を指しています。
ネットワークの繋がり方には様々な形状が存在すると述べましたが、どんな形状だとしてもコンピュータ機器を伝送路で繋いでいるという点に変わりはありません。
つまり、ネットワーク上における節点とは、ネットワークに接続されているコンピュータ機器を指します。
ただ、IT業界におけるノードはあくまで“何かしらの役割を持った機器”を指しているので、ただの節合点(信号の中継点)はノードと呼ばない点には注意が必要です。
本来の意味では中継点になっていればノードなんですけどね。
以下はパソコン(PC1,PC2)がルータを経由して繋がっている図です。
ここで言うPC1・PC2・ルータ1・ルータ2がノードに当たります。
仮にルータ1とルータ2の間にケーブルを延長する用途のコネクタが存在したとしても、それはノードとは呼ばないのです。
3.ネットワークトポロジーとは?トポロジーとは?
トポロジーとは、英語で[topology]と書きます。
意味は[位相・幾何学]です。
[幾何学]とは、図形や空間の性質を考える数学の部門を指しています。
[位相]と[幾何学]の意味から、トポロジーは位置情報に関連するナニカだとはわかりますね。
IT用語としては、ネットワークトポロジーを略してトポロジーと呼んでいます。
つまり、ネットワークの繋がり方・形状・形態を意味しています。
厳密には、ネットワークを構成するノードの繋ぎ方を指しているのがトポロジーです。
ネットワークの繋ぎ方には、以下のようないくつかの種類があります。
大体名称から想像できる形状をしています。
トポロジーには物理トポロジーと論理トポロジーがあります。
簡単に言えば、実際の形状を指しているのが物理トポロジーで、実際の信号の通り道を指しているのが論理トポロジーです。
例えば、ハブとLANケーブルで接続された機器があるとします。
この場合、ハブを中心に各ノードをLANケーブルで接続しているので、見た目はスター型になっています。
つまり、物理トポロジーはスター型です。
なのですが、通信経路を考えると共用の一本を使用している為、論理トポロジーはバス型となっています。
このように、見た目と通信経路が一致しないということもあります。
4.デイジーチェーンとは?
デイジーチェーン[daisy chain]とは、機器を数珠つなぎに直列接続する方式のことです。
デイジーはヒナギクのことを指していて、デイジーチェーンによるネットワークの構成がヒナギクの花冠を見立てているとのことです。
それヒナギク以外の花でも良いのでは?
花冠といえばヒナギクなのかな?
…と最初は思ったのですが、どうやらヒナギクは英名が[daisy]のようです。
機器A(ヒナギクの花)-ケーブル(ヒナギクの茎)-機器B(ヒナギクの花)…という具合に繋がっていくわけです。
俗に言うバケツリレー方式に繋がるということですね。
伝送路が一本に統一されるので接続が単純になるというメリットがあります。
デイジーチェーン用のコネクタを1個用意すれば良いわけですからね。
その反面、必ず一筆書きで繋がなければならないので機器の配置が制限されたり、データの送受信にどうしても時間がかかってしまうというデメリットがあります。
ちなみに、ネットワークトポロジーでいうところのライン型がデイジーチェーンに当たると思うのですが、そのような記述は特に見たことがないんですよね。
以上、「ネットワーク構成に関する用語」についての説明でした。