今回は、「ハブ(HUB)」についての説明です。
1.初めに
会社にてパソコンをインターネットに接続する場合、通信環境速度や安定性の問題で未だに有線接続をしていることはよくあるかと思います。
やっぱり実際にケーブルで接続しているか否かでは、前者の方が通信が安定するんですよね。
その際、Ethernetケーブル(LANケーブル)をハブと呼ばれる機器に何気なく接続しているのではないでしょうか?
では、ハブって具体的に何なのでしょう?
今回は、ハブとは何なのか・どんな種類が存在するのかについて、わかりやすく解説していこうと思います。
2.ハブとは?
ハブ[hub]とは、スター型ネットワークの中心に位置するノード(ネットワーク上の節点となる機器であるコンピュータなどのこと)の中継装置のことです。
HUBと表記されていることもあります。
例えば、コンピュータがA・B・C・D・Eの5台存在したとして、それぞれのコンピュータを相互に通信できるようにネットワークを構成したかったとします。
この場合、コンピュータ同士を1本1本ケーブルで接続するのは不可能です。
Ethernetケーブルがぐちゃぐちゃになってしまいますし、そもそもそんなにケーブルを接続するポート(ケーブルのコネクタの挿し口のこと)が用意されていません。
そこで、各コンピュータとハブを繋ぐ…つまりEthernetケーブルを5本だけ使用して接続したとします。
すると、接続が一気に単純化し、且つそれぞれのコンピュータはハブを介して相互に通信できるようになります。
仮にコンピュータAがコンピュータBに用事があった場合、コンピュータA-ハブ-コンピュータBという経路で通信を行います。
仮にコンピュータBがコンピュータEに用事があった場合、コンピュータB-ハブ-コンピュータEという経路で通信を行います。
このように、通信をする場合は必ずハブを中継地点として挟むようになります。
だからハブとはネットワークの中継装置だと言ったわけです。
こうすることで配線が単純明快になるのです。
電源電圧を分配するために用意する端子台みたいな役割をしているんですね。
ちなみに、ネットワークの繋がり方・形状・形態のことをトポロジーと言います。
最初に述べたスター型ネットワークというのは、トポロジーの一種です。
通信系統に関わらず、中継装置のことを○○ハブと名付けてあることは多々あります。
中でも、単にハブと呼んでいた場合、一番身近なイーサネットハブを指していることが多いです。
上記のコンピュータを複数接続する例にて使用したハブですね。
Ethernetケーブルが複数挿してあるので、普通の会社に務めていればいくらでも見かける機会があるかと思います。
大抵机の影とかに隠れています。
3.ハブの種類 ~スイッチングハブとリピータハブ~
ハブは、大きく分けてスイッチングハブとリピータハブの2種類が存在します。
例えば、Aさんが仕事でやらかしてお客様から苦情の電話がかかってきたとします。
この電話には事務員さんが出てくれました。
この状況はお客様(コンピュータ)から苦情(データ)が事務員さん(ハブ)まで来ているという状況になります。
ここで、事務員さんは苦情の電話が来ている旨をAさんに伝える為、Aさんの内線番号を調べて直接Aさんに繋いだとします。
この方式がスイッチングハブです。
苦情というデータをAさんという宛先にのみ送っているでしょう?
それに対して、Aさんの内線番号はわからないので部屋内のスピーカでアナウンスしたとします。
この方式がリピータハブです。
お客様から苦情というデータを受け取ったので、関連する部署の所属員全員に向けて送っているのです。
晒上げですね。
スイッチングハブとリピータハブの違いはこんな感じです。
スイッチングハブは通信経路がスイッチになっていて、スイッチを切り替え(スイッチング)することで必要な経路をその時々で接続しているイメージを持つと違いを覚えやすいかと思います。
ちなみに、単純にハブと言った場合、スイッチングハブを指していることがほとんどです。
リピータハブだと、ネットワークの規模が大きくなれば大きくなるほど余分な通信が増えてしまうので、効率的なスイッチングハブしかほとんど存在しなんです。
以上、「ハブ(HUB)」についての説明でした。