【基礎から学ぶ電気回路】 チップ抵抗器の定格電力と外形寸法表記

電気電子
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電気電子系は難しいイメージを持たれがちですが、基本から順番に抑えていけばそれほど難しいものではありません。
どんな分野にも言えることですが、最初はよくわからないものですから。
本記事では、電気初心者の方でもわかりやすいように、電気回路を理解するための基本中の基本から順を追って解説していきます。
まずは、直流回路についてです。

今回は、「チップ抵抗器の定格電力と外形寸法表記」についての説明です。

1.ポイント

チップ抵抗器のサイズ表記

チップ抵抗器のサイズ表記はミリメートル表記・インチ表記・記号表記の三種類に分類される。
記号表記は元々電力を表すためのものでしたが、記号・サイズ・定格が一般的に横並びで覚えられていたからか、サイズ表記としても使用されるようになっています。

2.チップ抵抗器の定格電力と外形寸法表記

チップ抵抗器のサイズ表記は以下の3種類の方法があります。

・ミリメートル表記
・インチ表記
・記号表記

ミリメートルとインチは長さの単位だからまだわかりますが、記号表記が初めて見ると謎かと思います。

記号表記は元々定格電力を表すためのものでした。
定格電力0.03Wなら「1F」、0.05Wなら「1H」という具合です。
なのですが、記号・サイズ・定格が一般的に横並びで覚えられていたからか、いつの間にやらサイズ表記としても使用されるようになっていきました
その結果、定格電力を表していた記号は長さも表すような扱いになったようです

抵抗器は電力を消費して発熱するので、『これを超えたらマズい!』という電力が決められています。
それが定格電力です。
なので、抵抗器を選定する時は消費電力が定格電力内に収まるように選定する必要があります。
定格電力ギリギリではなく、ある程度の余裕は持ちましょう。

ということで、各表記と定格電力の関係の表を以下に示します。

定格電力[W]ミリメートル表記インチ表記記号表記実際のサイズ
縦[mm]×横[mm]
0.030402010051F0.4×0.2
0.05060302011H0.6×0.3
0.063100504021E1.0×0.5
0.1160806031J1.6×0.8
0.1252012
2125
08052A2.0×1.25
0.25321612062B3.2×1.6
0.333225
3226
12102E3.2×2.6
0.5502520102H5.0×2.5
16331
6432
25123A6.3×3.1
6.4×3.2

ミリメートル表記は実際のサイズの縦幅×横幅を4桁の数字で表しています。
一部例外はありますが、基本的にそのまま読み取れます。

インチ表示も実際のサイズの縦幅×横幅をインチに変換してから4桁の数字で表しているだけです。
0.05inchが例外的に5桁になっていますけど。
※ 1inch=25.4mm
長さの単位について気になったら以下の記事も覗いてみてください。

【基礎から学ぶ規格と法律】 長さの単位 ~ヤード・ポンド法と尺貫法のメートル換算~
世の中には様々なルールがあります。規則・規定・規格・法律…呼び方は多々ありますね。そんなルールの中には聞いたことはあるけど内容まではちゃんと理解していないものがあるのではないでしょうか?ただ、そこで調べてみたとしても、規格や法律の原文やその引用ばかりが出てきて、言い回しが難しいことが多いです。本記事ではそんなモヤモヤを解決できるよう、噛み砕いてわかりやすく記述していけたらと思います。今回は長さの単位について説明していきます。

大体は表の通りになっていますが、メーカによって微妙に異なるので、あくまで目安として捉えてくださいね。

以上、「チップ抵抗器の定格電力と外形寸法表記」についての説明でした。