今回は、「リード部品のアキシャル部品とラジアル部品の違い」についての説明です。
1.リード部品とは?
電気系の仕事をしているとリード線という言葉が度々登場します。
リード線は、電気回路を構成する要素を電気的に接続するための電線を指しています。
簡単に言えば、何かと何かを繋いで電気を流すための線です。
「リード」には「導く・通じる」という意味があるので、そこから役目は連想できますね。
ただし、あくまで電気回路内の配線に限るので、回路同士を繋いだりする場合はリード線とは呼びません。
リード部品は、部品(抵抗・コンデンサ・ダイオードなど)からリード線が延びたものを指しています。
例えば、学校で以下のような抵抗を見たことはありませんか?
この抵抗は炭素皮膜抵抗器(左)と金属皮膜抵抗器(右)というのですが、抵抗から針金のようなものが伸びてますよね?
この針金みたいなのがリード線です。
その為、この抵抗はリード部品という扱いになります。
リードタイプ・DIPタイプという呼ばれ方をしていることもあります。
リードは“足”と呼ばれていることが多々あり、この“足”をプリント基板の穴(スルーホール)に挿してプリント基板の裏側からはんだ付けすることで固定するのがリード部品の一般的な使い方です。
“足”が生えていて穴にぶっ指すのがリード部品だと覚えておきましょう。
2.アキシャル部品とラジアル部品
個人的な本題はここからです。
何かしらのデータシートを閲覧していると唐突にアキシャルタイプ・ラジアルタイプという表記が出てくることがあります。
ですが、知ってて当たり前認定をされているのか何も説明されていないことが多々あります。
ということで、こうして調べてまとめているわけです。
端的に言うと、アキシャル部品もラジアル部品もリード部品です。
違いは、リードが部品のどこから出ているかだけです。
詳しくは次項から説明していきます。
3.アキシャル部品は部品の両端からリードが出る
アキシャル部品は部品の両端からリードが出ています。
DIPタイプの抵抗(先程出てきた炭素皮膜抵抗器や金属皮膜抵抗器が該当)やダイオードを購入すると、白や青のテープでリードの両端を固定された状態で納入されることがあります。
最小で5個単位でセットになっていることが多いんじゃないかな?
多いとこんな感じ↓↓になります(笑)
金属皮膜抵抗器を5個ネットショッピングで買うように頼んどいたら100個入りを5袋買われた思い出が今蘇る(^q^)
使用時はリードを適切な長さにカットしてテープから切り離します。
後は、穴(スルーホール)の幅に合わせて折り曲げて実装するだけです。
アキシャルは英語で「axial」と書きます。
「axial」は「軸・同一または共通の軸・一線に並んだ」といった意味です。
見た目通りと言えますが、それを言ったら後述のラジアル部品も一線に並んでるので何とも言えないですね。
4.ラジアル部品は部品の一方向からリードが出る
ラジアル部品は部品の一方向からリードが出ています。
DIPタイプのセラミックコンデンサや電解コンデンサ、LED(発光ダイオード)なんかがこのタイプです。
アキシャル部品同様に白や青のテープでリードが固定されて納入されることがあります。
アキシャル部品の場合はリードが両端から延びるのでテープ止めは2箇所になっていましたが、ラジアル部品の場合はリードが一方向にまとまっているのでテープ止めは1箇所になります。
まあ、見れば一目瞭然ですよ。
ラジアルは英語で「radial」と書きます。
「radial」は「放射状の・星形の」といった意味です。
何が「放射状の・星形の」なのかはよくわかりませんが、アキシャルの対義語がラジアルのようなのでその関係から名付けられたのかな?
どっちがアキシャルでどっちがラジアルか忘れる場合もあるかもですが、とにかくリードの出方が違うということだけは頭の片隅に置いておきましょう。
以上、「リード部品のアキシャル部品とラジアル部品の違い」についての説明でした。