このページはPHOENIX CONTACTの2本線差用棒端子(TWINフェルール端子)についてまとめています。
圧着端子の用語・基礎部分・他の種類へのリンクは以下の記事にまとめてあるので、参考にしてください。
圧着端子情報
PHOENIX CONTACTの絶縁スリーブ付棒端子は、導電部に電線を圧着するフェルール端子です。
TWINフェルール端子は、同じ断面積の電線を2本同時に圧着が可能です。
だからTWINなんですね。
これを使えば場合によっては閉端子や端子台の使用を抑えることができるので、コンパクトになって便利です。
以下の図がフェルール端子と圧着工具です。
1つの圧着工具で適用電線径の異なる何種類かのフェルール端子を圧着可能。
適用範囲に限界があるので、端子幅や適用電線径を考慮して適切な圧着工具を選びましょう。
ちなみに、TWINフェルール端子は必然的に電線が2本並ぶ為、絶縁スリーブの形が以下のように横長になります。
適用電線径ごとに絶縁スリーブの色が決まっていて、以下の何れかになっています。
※ 一部例外あり。
- 白(WH)
- 赤(RD)
- 青(BU)
- 灰(GY)
- 黒(BK)
- 黄(YE)
- ターコイズ(TQ)
ターコイズから漂う場違い感…。
型番は以下のようなルールで名付けられているようです。
AI-TWIN 2×①-② ③
①:適用電線の断面積の範囲の上限(mm2)
②:導電部の長さ・端子長
③:絶縁スリーブの色
例) 適用電線範囲0.75mm2・端子長10mm
AI-TWIN 2×0,75-10 GY
「TWIN」と「2×」のおかげでどの径の電線を使えばいいかがわかりやすくなっていて良いですね。
※ ①には適用電線の上限が入るので、1.25~1.5mm2に対応している場合は上限である「1,5」になります。(TWINフェルールには関係ない)
ちなみに、PHOENIX CONTACTのカタログ上、「1.5」のようにピリオドで区切るのではなく「1,5」のようにカンマで区切る表記が正しいはずです。
種類
圧着端子に関しては開発元企業の一覧データが大体見やすくまとめられている為、ここではより大雑把にした内容を記載しようと思います。
具体的には、適用電線の断面積・端子長・絶縁スリーブの色の相関表を載せています。
ちょうど使用したい範囲の圧着端子があったら、データシートのリンクから詳細を確認してください。
簡易型番 | 適用電線範囲 | 端子長 | 絶縁部色 |
---|---|---|---|
AI-TWIN 2×0,5-〇〇 | 0.5mm2 AWG20 | 8,10mm | 白(WH) |
AI-TWIN 2×0,75-〇〇 | 0.75mm2 AWG18 | 8,10mm | 灰(GY) |
AI-TWIN 2×1-〇〇 | 1.0mm2 AWG18 | 8,10mm | 赤(RD) |
AI-TWIN 2×1,5-〇〇 | 1.5mm2 AWG16 | 8,10,12mm | 黒(BK) |
AI-TWIN 2×2,5-〇〇 | 2.5mm2 AWG14 | 10,13mm | 青(BU) |
AI-TWIN 2×4-〇〇 | 4mm2 AWG12 | 12mm | 灰(GY) |
AI-TWIN 2×6-〇〇 | 6.0mm2 AWG10 | 14mm | 黄(YE) |
AI-TWIN 2×10-〇〇 | 10mm2 AWG8 | 14mm | 赤(RD) |
AI-TWIN 2×16-〇〇 | 16mm2 AWG6 | 16mm | 青(BU) |
データシートリンク
どの型式で調べても結局同じ仕様書が出てくるので、代表のリンクを貼っておきます。
「ダウンロード」の「データシート」の項目に各国言語(※)のデータシートがあるので、これを参照してください。
※日本語・英語・ドイツ語・オランダ語・フランス語などバリエーション豊かだが、種類によってはどれか二ヵ国語のデータシートしかなかったりします。
ちなみに、何故かデータシートが載っていないWebページもありました。
どういう違いなのかはわかりません。