このページはPHOENIX CONTACTの絶縁スリーブ無棒端子(フェルール端子)についてまとめています。
圧着端子の用語・基礎部分・他の種類へのリンクは以下の記事にまとめてあるので、参考にしてください。
圧着端子情報
PHOENIX CONTACTの絶縁スリーブ無棒端子は、導電部に電線を圧着するフェルール端子です。
絶縁スリーブが無い為、使用用途・場所は考える必要がある。
大概絶縁スリーブ付の方が使用されている。
以下の図がフェルール端子と圧着工具です。
図は絶縁スリーブ付のもので、絶縁スリーブ無の場合は赤い部分がごっそり無くなる。
1つの圧着工具で適用電線径の異なる何種類かのフェルール端子を圧着可能。
適用範囲に限界があるので、端子幅や適用電線径を考慮して適切な圧着工具を選びましょう。
型番は以下のようなルールで名付けられているようです。
A ①-②
①:適用電線の断面積の範囲の上限(mm2)
②:導電部の長さ・端子長
例) 適用電線範囲1.25~1.5mm2・端子長7mm
A 1,5-7
※ ①には適用電線の上限が入るので、1.25~1.5mm2に対応している場合は上限である「1,5」になります。
ちなみに、PHOENIX CONTACTのカタログ上、「1.5」のようにピリオドで区切るのではなく「1,5」のようにカンマで区切る表記が正しいはずです。
購入単位は50~1000個ですが、型式から読み取れるようになっていません。
購入時は個数を確認するのを忘れないようにしましょう。
また、絶縁スリーブ付の場合は「AI」だったので「I」は「Insulation(絶縁)」なのではないかと思います。
Aは知らね。
種類
圧着端子に関しては開発元企業の一覧データが大体見やすくまとめられている為、ここではより大雑把にした内容を記載しようと思います。
具体的には、適用電線の断面積・端子長の相関表を載せています。
ちょうど使用したい範囲の圧着端子があったら、データシートのリンクから詳細を確認してください。
簡易型番 | 適用電線範囲 | 端子長 |
---|---|---|
A 0,25-〇〇 | 0.25mm2 AWG24 | 5,7mm |
A 0,34-〇〇 | 0.3~0.34mm2 AWG22 | 7mm |
A 0,5-〇〇 | 0.5mm2 AWG20 | 6,8,10mm |
A 0,75-〇〇 | 0.75mm2 AWG18 | 6,8,10mm |
A 1-〇〇 | 1.0mm2 AWG18 | 6,8,10mm |
A 1,5-〇〇 | 1.25~1.5mm2 AWG16 | 7,10,12,15,18mm |
A 2,5-〇〇 | 2.0~2.5mm2 AWG14 | 7,12,18mm |
A 4-〇〇 | 3.5~4.0mm2 AWG12 | 9,12,18mm |
A 6-〇〇 | 5.5~6.0mm2 AWG10 | 10,12mm |
A 10-〇〇 | 8.0~10mm2 AWG8 | 12,18,25,32mm |
A 16-〇〇 | 16mm2 AWG6 | 12,25,32mm |
A 25-〇〇 | 25mm2 AWG4 | 15,18,25,32,40mm |
A 35-〇〇 | 35mm2 AWG2 | 32,40mm |
A 50-〇〇 | 50mm2 AWG1/0 | 32,40mm |
A 70-〇〇 | 70mm2 AWG2/0 | 40mm |
A 95-〇〇 | 95mm2 AWG3/0 | 40mm |
A 120-〇〇 | 120mm2 250kcmil | 40mm |
「A 120-〇〇」は適用電線が250[kcmil」となっています。
1kcmil=0.5067mm2なので、約120mm2を表しています。
電線径が大きい場合はこの「kcmil」という単位を使うことがあるようです。
データシートリンク
どの型式で調べても結局同じ仕様書が出てくるので、代表のリンクを貼っておきます。
「ダウンロード」の「データシート」の項目に各国言語(※)のデータシートがあるので、これを参照してください。
※日本語・英語・ドイツ語・オランダ語・フランス語などバリエーション豊かだが、種類によってはどれか二ヵ国語のデータシートしかなかったりします。
ちなみに、何故かデータシートが載っていないWebページもありました。
どういう違いなのかはわかりません。