今回は、「オームの法則」についての説明です。
1.オームの法則とは?
電圧V[V]と電流I[A]と抵抗R[Ω]には以下のような関係が成り立っています。
V=RI
I=V/R
R=V/I
これを、オームの法則と呼びます。
文字に起こすと、電圧は電流に比例するという法則になります。
電気を勉強すると一番最初に出てくるであろう基本中の基本です。
道のり・速さ・時間の関係と似た感じです。
私は“みはじ”と習いましたが、地域によっては“はじき”らしいですね。
2.実際の考え方
例えば、図2のような抵抗値不明の抵抗Rに10[V]の電源を繋いだ単純な回路があったとします。
回路に流れる電流は2[A]でした。
この時の抵抗Rは、R=V/I=10/2=5[Ω]になります。
実際は電源と抵抗を繋いでいる回路自体にも抵抗値があるのですが、学校や試験で出てくるような問題の場合は回路の抵抗値は基本的に無視します。
何故かと言うと、回路は電流が流れやすい、つまり抵抗値が低いからです。
回路に繋がっている他の抵抗と比較すると非常に小さな抵抗値となるので、無視しているのです。
回路の抵抗が数mΩで繋がっている抵抗が数kΩだとすると、回路の抵抗成分なんて無いようなものですからね。
そもそも回路の抵抗まで考慮したら計算問題が小数点だらけでイメージしづらくなるからという理由もありますけど。
図2の回路に繋いだ電源を10[V]から20[V]に変更した場合、回路に流れる電流はI=V/R=20/5=4[A]になります。
電源電圧が10[V]から20[V]へと2倍になったので、電流も比例して2[A]から4[A]へ2倍に変化します。
また、電源を30[V]に変更した場合、回路に流れる電流はI=V/R=30/5=6[A]になります。
電源電圧が10[V]から30[V]へと3倍になったので、電流も比例して2[A]から6[A]へ3倍に変化します。
オームの法則の「電圧は電流に比例する」とはこういうことです。
3.なんでオームの法則と呼ぶのか?
最後に何故オームの法則と呼ぶのかについて触れておきます。
単純に、ドイツの物理学者であるゲオルク・オームによって発表されたからです。
オームの法則に限りませんが、発見者の名前を付けられた法則はよくあるんですよ。
以上、「オームの法則」についての説明でした。