閉回路内の起電力の和=電圧降下の和
閉回路とは、電流が流れる状態になっている電気回路のことです。
電圧降下とは、抵抗に電流が流れた際に発生する電圧のことです。
相変わらず言葉だけではわかりにくいので、図を使って説明していきます。
例えば、次のような電気回路があるとします。
この電気回路から、図3のように赤矢印部と青矢印部を抜き出して考えます。
それぞれ抜き出した回路についてですが、いずれも起電力があり、抵抗が繋がっているので何かしら電流が流れる電気回路になっていますよね?
つまり、閉回路になっているので、キルヒホッフの第2法則が適用できます。
キルヒホッフの第2法則に則った数式が図の下に書いてあります。
左辺が起電力の和、右辺が電圧降下の和です。
赤矢印部のように起電力が2つ以上ある場合は注意が必要です。
電流I1の向きを図のように定めている時、起電力E1から流れる電流の向きと電流I1の向きは同じですが、起電力E2から流れる電流の向きと電流I1の向きは逆です。
その為、左辺の起電力の和がE1+E2ではなく、E1-E2になります。
ちなみに、第2法則の“回路を一周すると電圧の和は0になる”という特徴のことをKVL(Kirchhoff’s Voltage Law)と呼んでいて、小難しい文献ではよく見かけます。