今回は、「蛍光灯の発光原理」についての説明です。
1.初めに
生活には光源が必須です。
電球やLEDなど光源の種類は様々ですが、こと会社では数え切るのが確実に面倒な数の蛍光灯が設置してあります。
蛍光灯は私が物心付いた時には既に普及していたのですが、20年以上経過した2023年になってもまだまだ現役で使用されているというのはよくよく考えるとすごいことですよね。(小並感)
この蛍光灯の原理については昔学校で軽く習った気がするのですが、私は普通に忘れていました。
光電素子についてまとめている際に「LEDと白熱電球の違い」について触れたので、同じ光源である蛍光灯についても改めて調べなおして情報をまとめておこうという経緯で本記事を書いています。
なので、光電素子の説明では無い部分はツッコまない方向でお願いします。
2.なぜ蛍光灯と呼ばれているのか
まずは蛍光灯と呼ばれている理由についてです。
同じ光源である“白熱電球”なら“白く光る熱を発する電球”、“LED”なら“Light Emitting Diode(直訳で光を放っているダイオード)”という具合に名称から何を指しているのか想像できるようになっているので、蛍光灯も何かしらあるはずです。
まあ、単純に蛍光体という塗料を使った灯りというだけなんですけどね。
詳しい構造は次項で説明していきます。
ちなみに、蛍光灯は英語で[Fluorescent lamp]です。
何のひねりも無く[蛍光ランプ]になっています。
その方がわかりやすくて私は良いと思いますけどね。
3.蛍光灯の構造と原理
蛍光灯の構造と原理について説明していきます。
蛍光灯の構造は図1のようになっています。
内側に蛍光塗料が塗りたくられたガラス管の中に水銀ガスが充填されていて、ガラス管の両端には電極(フィラメント)があります。
構造はこんなに単純なのです。
では、蛍光灯の内部で起こる現象を順序を追いつつ説明していきますね。
①電源を供給するとフィラメントから電子が飛び出す。
フィラメントに電流を流して加熱すると、電子が飛び出します。
これは熱電子放出という現象です。
電子放出に関しては別途まとめてあるので、気になる方は以下の記事を参考にしてください。
この放出された電子は反対側のフィラメントへ向かって移動しようとします。
②飛び出した電子が水銀ガスの粒子に衝突して紫外線が発生する。
蛍光灯の内部には水銀ガスを充填されているので、水銀の粒子が浮いた状態になっています。
そんな中にフィラメントから飛び出した電子が飛び込んでいくので、電子が水銀粒子と衝突してしまいます。
すると、衝突した際に紫外線が発生します。
紫外線は不可視光、人間の目では色がついて見えない周波数帯域の光です。
普段はオゾン層に遮られているけど、人肌に当たると“しみ”の原因になると言われている女性の天敵であるあの光です。
③紫外線が蛍光塗料に照射されると白色に光る。
この紫外線がガラス管の内側に塗った蛍光塗料に照射されると、赤・青・緑の光が発生します。
この3色は光の三原色と呼ばれていて、この3色を混ぜると白く見えるという不思議現象が発生します。
だから蛍光灯は白く光って見えるわけです。
白色光の原理は別途まとめてあるので、気になる方は以下の記事をご覧ください。
蛍光灯の原理はこんな感じです。
点灯方式にスタータ型・ラピッドスタート型・高周波点灯型などが存在しますが、点灯させる方式の違いであって発光原理に差はないので説明は割愛します。
4.蛍光灯の形状の種類
蛍光灯の形状には大きく分けて3つのタイプがあります。
直管タイプ・丸型タイプ・電球型タイプです。
ちなみに、私が住んでたレオパレスのロフトにはこの電球型蛍光灯が取り付けられていました。
入居して数日で切れてワット数だけ調べてLED電球に替えちゃいましたけど。
『変な形の電球だな』と思っていたら蛍光灯だったんですね、これ。
以上、「蛍光灯の発光原理」についての説明でした。