【基礎から学ぶ電気回路】 重ね合わせの理

電気電子
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

電気電子系は難しいイメージを持たれがちですが、基本から順番に抑えていけばそれほど難しいものではありません。
どんな分野にも言えることですが、最初はよくわからないものですから。
本記事では、電気初心者の方でもわかりやすいように、電気回路を理解するための基本中の基本から順を追って解説していきます。
まずは、直流回路についてです。

今回は、「重ね合わせの理」についての説明です。

1.ポイント

重ね合わせの理

2つ以上の起電力を含む回路において、各起電力がそれぞれ単独にあるものと考えて別々に電流を求めたとする。
この時、各回路を重ね合わせたものと元の回路に流れる電流量は等しくなる。

2.重ね合わせの理

図1のように起電力が2つ含まれる電気回路があります。
この回路の電流Iを重ね合わせの理を用いて求めます。
定理の説明のための問題なので、起電力30[V]だからそのまま求めればいいとか考えないでくださいね?

まず、起電力が単独に存在する回路に分割します。

図1

分割した回路ごとの電流I1及びI2を算出して重ね合わせたものが回路分割前の電流Iに等しくなります。

I=I1+I2=2+4=6[A]

これが重ね合わせの理です。

このように、2つ以上の起電力を含む回路は重ね合わせの理を用いると理解しやすくなることがあります。

仮に10V電源が反対方向に接続されていた場合、電流の流れる方向が異なることに注意です。
この場合、電流Iを正方向とすると、I=I1+I2=-2+4=2[A]となります。

ちなみに、「キルヒホッフの法則」「テブナンの定理」「ミルマンの定理」でも算出可能なので、併せて理解しておくと便利です。

以上、「重ね合わせの理」についての説明でした。