【基礎から学ぶ電気回路】 交流ブリッジ回路と平衡条件

電気電子
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電気回路に流れる電気信号は、直流と交流に二分されます。
直流は基本的に一定値として取り扱うので比較的理解しやすいのですが、交流になると正弦波状に変化するせいでちょっとわかりづらくなってきます。
なるべく初心者の方でもわかりやすいよう噛み砕いて説明をしていきますので、腰を据えて読んでみてください。

今回は、「交流ブリッジ回路と平衡条件」についての説明です。

1.ポイント

交流ブリッジ回路

ブリッジ(橋渡し)している交流回路のこと。
インピーダンスブリッジとも呼ぶ。
交流ブリッジの平衡条件は、ブリッジの対辺のインピーダンス値の積が同じになること。
つまり、Z1Z4Z2Z3の時に平衡になる。

図1

2.交流ブリッジ回路と平衡条件

詳しく説明していきますが、結論から言えば「直流ブリッジ回路」では抵抗によって構成されていた回路が、交流ブリッジ回路ではインピーダンスによって構成された回路に置き換わるだけです
※ 説明には上のブリッジ回路の図1を用います。

交流ブリッジ回路はブリッジ(橋渡し)している交流回路のことで、図1の端子a-b間が橋渡し部に該当します。
交流ブリッジが平衡すると、a-b間の電位差が0[V]となり、a-b間の回路には電流が流れなくなる、つまり開放されているものとみなすことができます。
ブリッジ部分を開放すると回路が簡略化できる為、ブリッジ回路の平衡条件は知っておくと便利です。

交流ブリッジ回路の平衡条件は、ブリッジの対辺インピーダンスの積が同じになることです
対辺インピーダンスとは、ブリッジしているインピーダンスZを基準にして、対角線上に位置するインピーダンスを指します。
つまり、Z1Z4Z2Z3の時に平衡になります

平衡条件の求め方については簡単にしか触れません。
気になる方は練習だと思って計算してみましょう。

Z1の両端の電圧=Z3の両端の電圧、Z2の両端の電圧=Z4の両端の電圧になれば、a-b間の電位差は0[V]となり、a-b間の回路に電流が流れなくなるなるので、回路は平衡します。
この関係を整理するとZ1Z4Z2Z3が導き出せます。

練習問題を1問用意しましたので、実際に数値を当て嵌めて考えてみましょう。

・以下の交流ブリッジ回路が平衡している時、LをCを用いて表しなさい。

図2

交流ブリッジ回路が平衡している時、ブリッジの対辺インピーダンスの積が等しくなります
なので、まずは各インピーダンスの値を求めましょう。

インピーダンスで構成された回路の形にできたので、Z1Z4Z2Z3を計算します。

以上より、答えはL=2Cとなります。

以上、「交流ブリッジ回路と平衡条件」についての説明でした。