今回は、「R-L-C直列回路のポイント」についての説明です。
1.ポイント
抵抗R、誘導性リアクタンスXL、容量性リアクタンスXCが直列接続されている場合、この3要素で直角三角形を作ると斜辺がインピーダンスになります。
実際にどう考えるのか、R-L直列回路、R-C直列回路、R-L-C直列回路の3パターンを用いて説明していきます。
2.R-L直列回路
抵抗Rと誘導性リアクタンスXLを直列接続した場合、図1のようなインピーダンスの直角三角形が描けます。
抵抗Rを基準とした時、誘導性リアクタンスXLは上向きに描きます。
インピーダンスZの大きさと、ZとRのなす角θは以下のように表せます。
この角度θをインピーダンス角と呼びます。
電流Iは電圧Vより角度θだけ位相が遅れます。
3.R-C直列回路
抵抗Rと容量性リアクタンスXCを直列接続した場合、図2のようなインピーダンスの直角三角形が描けます。
抵抗Rを基準とした時、容量性リアクタンスXCは下向きに描きます。
インピーダンスZの大きさと、ZとRのなす角θは以下のように表せます。
電流Iは電圧Vより角度θだけ位相が進みます。
4.R-L-C直列回路
抵抗R、誘導性リアクタンスXL、容量性リアクタンスXCを直列接続した場合、図3のようなインピーダンスの直角三角形が描けます。
※ XL>XCの場合を例としています。
抵抗Rを基準とした時、誘導性リアクタンスXLは上向き、容量性リアクタンスXCは下向きに描き、両方の成分が存在する場合は互いに打ち消し合います。
インピーダンスZの大きさと、ZとRのなす角θは以下のように表せます。
XL>XCの時は電流Iは電圧Vより角度θだけ位相が遅れ、XL<XCの時は電流Iは電圧Vより角度θだけ位相が進みます。
以上、「R-L-C直列回路のポイント」についての説明でした。