【基礎から学ぶ電気回路】 電力とジュールの法則

電気電子
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電気電子系は難しいイメージを持たれがちですが、基本から順番に抑えていけばそれほど難しいものではありません。
どんな分野にも言えることですが、最初はよくわからないものですから。
本記事では、電気初心者の方でもわかりやすいように、電気回路を理解するための基本中の基本から順を追って解説していきます。
まずは、直流回路についてです。

今回は、「電力とジュールの法則」についての説明です。

1.ポイント

電力

単位時間当たりの電気エネルギー(電流がする仕事)のこと。

電力量

時間単位に使用する電力のこと。

ジュールの法則

負荷に電流が流れた際に生み出される発熱量に関する法則。

2.電力とは?

電力とは、単位時間当たりの電気エネルギー(電流がする仕事)のことです
消費電力とも呼ばれ、量記号はP、単位は[Wワット]もしくは[J/sジュール毎秒]です。

電力Pの関係は次の式で表されます。

Vは電圧[V]、Iは電流[A]、Rは抵抗[Ω]です。
※ 3パターンありますが、オームの法則を基に変換されているだけです。

3.電力量とは?

電力量とは、時間単位に使用する電力のことです。
単位時間当たりの電気エネルギーが電力なので、電力に時間をかけると電力量になります
また、電力と時間の積は電気エネルギーの総量を表しています。
つまり、1秒間当たりの電気エネルギー=電力、t秒間当たりの電気エネルギー=電力量ということです。
量記号はWp、単位は[J]、[Ws]、[Wh]などです。

単位が[Ws]だった場合は1秒(1[s])当たりに使用する電力、単位が[Wh]だった場合は1時間(1[h])当たりに使用する電力を表していることになります

式で表すと以下のようになります。

家電製品の説明を見ていると○○kWhという表示があるかと思います。
これが電力量を指していて、「この家電製品は1時間当たりに○○kWの電力を消費します」と表示されているわけです。
要するに、数字が大きいほどエコでは無くなるので、電気系の業務に携わっていない人でも覚えとくと節約に役立ったりします。

[kW]の“k”などの接頭語で表す量が大きく変わるので注意しましょう。

4.ジュールの法則とは?

負荷に電流が流れた際に生み出される発熱量に関する法則をジュールの法則と呼びます。
量記号はH、単位は[Jジュール]です。

発熱量Hの関係は次の式で表されます。

電力P=I2Rでしたので、H=Ptと表せます。
つまり、発熱量H(熱エネルギーの総量)は電力量Wp(電気エネルギーの総量)に等しいです
この関係から、[J]=[W・s]であることもわかりますね。
要するに、電流や抵抗値が大きければ大きいほど、時間経過が長ければ長いほど発熱するようになるんです

負荷に電流が流れると言われるとイメージしづらいかもしれないので、PCやスマートフォンを想像してください。
あれらの電子機器は使い続けていたら熱を持ってくるでしょう?
アレが負荷に電流が流れているということです。

以上、「電力とジュールの法則」についての説明でした。