【基礎から学ぶ指数対数】 10のn乗 ~累乗による全20種類の接頭語について~

数学
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数学は社会に出るとあまり役に立たないみたいなことを言っている人が偶にいますが、電気系の分野に進むとそうでもないです。
忘れたころに中学・高校で習った内容を思い返す必要がある…ということは微妙にあります。
本記事ではそんな内容の一つである“微分”について、基本からわかりやすくまとめてみました。

今回は、「10のn乗と累乗による全20種類の接頭語」についての説明です。

1.普段使いされている単位と累乗の関係

突然ですが、普段の生活の中で長さや距離はどのように表現していますか?
身長を○○cmと表現したり、カーナビで目的地まであと××kmと表現されたりしますよね?
定規で長さが規定されているので、1m=100cm=10mm、1km=1000mという関係から、どの程度の長さなのかを判断しているかと思います。

この関係については何となくで理解しているかもしれませんが、しっかりとしたルールに基づいて表現されています。
明確には、長さの単位である[m]に10のn乗を表す記号がくっついた形になっています。
つまり、単位が“10のn乗を表す接頭語+単位”の形になっているんですね。

他にも以下のようなものがあります。

GB → 接頭語“G”+単位“B(バイト)”
hPa → 接頭語“h”+単位“Pa(パスカル)”

どこかで見たこと・聞いたことがあるのではないでしょうか?

GBは携帯の契約で見かける『月々10ギガ使い放題!』といった売り文句の“ギガ”です。
“ギガバイト”を単に“ギガ”と略していることが結構ありますね。
一般的に“メガ”や“ギガ”とあると『なにか多いんだろうな』というふんわりとしたイメージを持つかと思うので大体意味は伝わるかと思います。
メガ丼とかメガマックとか商品名にもあるしね。

hPaに関しては気圧を表しているので天気予報でしれっと見かけているはずです。
義務教育の理科とかでも出てきたんじゃないかな?忘れたけど。

このように、あまり意識していないだけでそこら中に10のn乗の概念は存在しているのです。

2.接頭語と記号と読み方

では、10の乗数を表す記号と読み方の一覧を載せていきます。

以下に示す表に出てくる接頭語や記号は国際単位系という世界共通で通用する単位と併用して使用します。

接頭語綴り読み方10のn乗
Yyottaヨタ1024
Zzettaゼタ1021
Eexaエクサ1018
Ppetaペタ1015
Tteraテラ1012
Ggigaギガ109
Mmegaメガ106
kkiloキロ103
hhectoヘクト102
dadacaデカ101
接頭語綴り読み方10のn乗
ddeciデシ10-1
ccentiセンチ10-2
mmilliミリ10-3
μmicroマイクロ10-6
nnanoナノ10-9
ppicoピコ10-12
ffemtoフェムト10-15
aattoアト10-18
zzeptoゼプト10-21
yyoctoヨクト10-24

これらの接頭語のことをSI接頭語と呼びます。
SI接頭語は20種類あり、大半が聞き覚えがあるはずです。

個人的には±18乗辺りから見たことも聞いたことも無い領域でした。
まあ、普段使いしなければ知っているわけないですからね。

これを見ていて思い出したのは、『“dB(デシベル)”という単位の“d”もそういえば接頭語だったな』という記憶です。
教科書で勉強していただけでは“dB”という単位は出てきても“B(ベル)”という単位の説明は出てきた覚えがないんですよね。
同じような勘違いしていた人多いんじゃないかな?

それにしても、10-24が“y”に対して1024が“Y”になっていたり、テラ→ペタ→(エクサ)→ゼタ→ヨタのように後ろに“タ”が付くようになっていたりと何かしらの法則性があるように見える部分はあるのに何か釈然としない構成になってますよね。
“エクサ(exa)”→“エタ(etta)”、“アト(atto)”→“エト(etto)”にするだけでも結構スッキリする気がするんですけどねー。
まあ、何か理由があるのでしょう。

ちなみに、長い歴史の中で自然と定まって併用されるようになったものであって、国際単位系で定められているというわけではない…といった記述を見かけたことがあるのですが、色々調べると普通に国際単位系で定められている気がします
普通に使う分にはどちらでも問題ないので、気にしないようにしましょう。

国際単位系について詳しく知りたい場合は以下の記事ご覧ください。

…数学のカテゴリにしたけど、規則のカテゴリにも掠ってるのでこういう時に困るんですよね。

以上、10のn乗と累乗による全20種類の接頭語についての説明でした。