今回は、「そもそも指数とは何なのか?」についての説明です。
1.初めに
中学に入ると、突如“指数”というものが登場します。
指数を知っている方は23などの形式を思い浮かべるかと思いますが、厳密にはこれは指数ではありません。
今回は、これから指数を習うけどよくわからないという方にもわかるように、基礎中の基礎について解説していきたいと思います。
2.べき乗と累乗について
指数とは何なのか知るためには、先に「べき乗(※漢字だと冪乗になる)」と「累乗」について理解する必要があります。
今、2×2×2×2×2×2×2という計算をしようとしたとします。
全部2だから計算自体は簡単なのですが、2が何個あるのか見た目からはわかりづらいですよね。
この形式だと計算間違えをする可能性が上がりそうですし、わざわざ書くのが面倒です。
この例の場合は2が7個掛けられているので、もっと簡潔なパッと見でそれがわかるような表示にしたいところです。
そこで、以下のような表示形式が誕生しました。
27
この表示の場合、『2が7個掛け算になっているよ!』という意味合いになります。
このような表示方法のことをべき乗もしくは累乗と呼びます。
27の場合、「2の7乗(べき乗)」という表現になります。
ちなみに、累乗は自然数を対象、べき乗は実数を対象にしているという違いがあります。
自然数は実数の一部に当たるので、累乗≦べき乗ということになります。
忘れそうならとりあえずべき乗だけ覚えておけば良いと思います。
実数は、虚数以外のすべての数字のことを指しています。
なので、右上の数字が小数・分数・負の数などになっている場合もあります。
その辺りの計算結果がどうなるのかはまたの機会にまとめるので、一旦置いておきますね。
3.10のべき乗について
日常生活ではべき乗(累乗)を見かける機会は無いと思っているかもしれませんが、ある意味身近に存在します。
それが10のべき乗/10のn乗です。
どこに登場するのかと言うと、単位です。
例えば、mm・cm・kg・MB・GB・TBという単位はどこかしらで見聞きしたことがあるのではないでしょうか?
これらの単位は、m(メートル)・g(グラム)・B(バイト)という単位の前に10のn乗を表す接頭語がくっついた形になっています。
1000gを1kgと呼んだりするでしょう?
あの「k」は「10の3乗」を表しているんですよ。
この対応は国際単位系によって定められています。
詳しくは別途まとめてあるので、気になる方は以下の記事を参照してください。
4.指数とは?
では、本題の指数についての説明に移ります。
指数[exponential]とは、べき乗表記した際に右上に付与される数字や文字のことです。
要は、図1の赤い小さな数字や文字のことを指数と呼ぶのです。
この表示形式は、左から順番に「2を5回かけたもの」・「3をn回かけたもの」・「aをb回かけたもの」を指しています。
なので、『何回かけ算したのか』という回数を表しているのが指数ということになります。
逆に、黒くて大きい数字や文字のことを底(てい)と呼びます。
つまり、「“2”の“7”乗」だったら、「“底”の“指数”乗」になっているわけですね。
底が指数の数だけかけ算されているのです。
…指数の説明はこれだけです。
べき乗と指数の名前がごちゃ混ぜになっていることが多いだけで、大して難しいことがあるわけではないんですよ。
以上、「そもそも指数とは何なのか?」についての説明でした。