今回は、「電力をベースとした時の真数とdBの関係」についての説明です。
1.真数とは?
電気回路における入力と出力の比のことを利得と呼びます。
このような二つの量の比率のことを真数と呼びます。
この真数とdBの間にはとある関係が成り立っているので、今回はその関係についてまとめていこうと思います。
ちなみに、知ってると便利な知識ですが、特に知っておく必要は無いです。
普通に計算できますし。
雑学程度に捉えておきましょう。
2.電力をベースにした時の真数とdBの関係①
電力をベースにした時の真数とdBの間には、以下のような関係が成り立っています。
真数 | dBの一の位 |
---|---|
1 | 0 |
2 | 3 |
4 | 6 |
8 | 9 |
5 | 7 |
実際に計算してみると本当に成り立ってるんですよ、これ。
少しだけ覚え方がありますので、とりあえず“5”の場合は置いておいてください。
残りの真数とdBの一の位の間には以下の関係が成り立っています。
真数が2倍になると、3dB増える。
まあ、知っててそんな得な場面はないですが、無駄と言うことはないですよ?
真数“5”の場合は頑張って覚えてください。
3.電力をベースにした時の真数とdBの関係②
もう一つ変わった関係があります。
真数の0の数=dB表示における十の位と百の位の数
0以外の真数の値=dB表示における一の位の値
言葉ではよくわからないと思うので、実際にこの関係を利用して解いてみましょう。
例えば、100という真数があります。
これをdB表記すると、10log10100=20dBですよね。
これを計算せずに導き出せるわけです。
真数が100ということは、真数の0の数である“2”がdB表示における十の位と百の位の数になります。
つまり、2XdBになります。
また、0以外の真数は“1”が残っています。
先程の表では、真数1の時はdBの一の位は0でしたね。
つまり、X0dBになります。
ということで、合わせて20dBになると導き出せます。
試しにもう一個例を書いておきます。
真数200の場合…
・真数の0の数である“2”がdB表示における十の位と百の位の数になる。
・真数2の時はdBの一の位は3になる。
⇒dB表示すると23dBになる。
まあ、冷静に考えてみるとこの関係が成り立つのは当たり前なんですけどね。
《ヒント》
10log10200=10log10100+10log102=23dB
以上、「電力をベースとした時の真数とdBの関係」についての説明でした。